北京市（ぺきんし）について

■北京市（ぺきんし）について
北京市は中華人民共和国（中国）の省において最も重要な役割を担っていると言えるのではないでしょうか。なぜなら、ここ北京市が中国の首都だからです。東京が日本を代表する都市として知られているのと同じです。数年前まで北京市は中国の中でも政治の中心地としてみられており、文化や経済の中心地は上海だとみられてきました。しかし、2008年に開催された北京オリンピックにより開発が進み、現在では名実ともに政治、文化、経済のすべてにおいて全国の中心地となっています。


中国の世界遺産として最も知られているのが、この万里の長城と言えるでしょう。本当か嘘か万里の長城は宇宙から唯一見える建造物だという話もあるそうです。それほど有名な建造物だということを評してそのように言われるのでしょう。万里の長城は全長約6000キロメートルもあり、北京郊外を東から西へと龍がはうように建設されています。世界遺産には1987年に登録され、今では各国から多くの観光客が集まります。しかし、約6000キロメートルもある万里の長城すべてがりっぱな城のような出で立ちというわけではありません。というのも、そもそもこの万里の長城は、中国の戦国時代と言われる春秋戦国時代に異民族や隣国からの攻撃を防ぐために建設されたと言われています。当時の戦闘では馬が主流だったので、馬に乗り異民族が侵入して来ないようにしました。ですから、万里の長城の中には馬が超えることのできないほどの高さの土壁しかない部分も多いのです。そんなレアな万里の長城を探しに行くのも良いでしょう。



故宮博物院とは、別名「紫禁城（しきんじょう）」とも呼ばれる世界最大の宮殿です。中国の中心地である北京市のさらに中心に建っているのが、この故宮博物院なのです。総面積はなんと約72万平方メートルで、部屋数は8704室もあります。故宮博物院には大小様々な宮殿があることでも知られており、それぞれが実に美しく歴史を感じさせられます。広大な中国を納める者に実にふさわしい荘厳さです。ここには100万点以上の文物が収蔵されており、歴史的価値も非常に高い場所となっています。


学校の理科の時間に北京原人について習ったことがあるかもしれませんね。北京にはそんな北京原人の遺跡があります。北京から南西に約50キロ行ったところにあります。周口店という村で山の上にあります。1920年代に考古学者による発掘が始まり、約60万年前とされる原人の頭蓋骨を発見したというのです。石器材料が10万点見つかり、火を使った形跡が見つかるなど、原人たちが様々な道具を使い火を使っていたということが発表されました。


皇帝一族が夏を過ごすために建てられたという理由が、この北京頤和園です。その総面積は290万平方メートルもあり、中国国内で最大の庭園とされています。この北京頤和園には西太后の趣味と思われる部分が多くあります。なぜでしょうか。なぜなら、この皇帝庭園は1860年に一度英仏連合軍によって破壊されてしまっているのです。しかしその後、西太后により多額の費用をかけて再建が行われました。そのため、西太后の好みが非常に反映された庭園となったようです。まさに絵画を見ているような豪華絢爛さがあるのがこの北京頤和園の特徴でしょう。



王府井は、北京市の中でも最も有名なショッピングストリートではないでしょうか。この王府井はショッピングの中心として知られていますが、もっと面白いものがこの王府井の近くにあります。それが、東華門夜市と呼ばれる屋台街です。ここにはさまざまな屋台が並んでおり、中国全国の様々な食べ物を食べることができます。有名な羊の串焼きから、珍しいサソリやセミの串までまさに素材は豊富です。珍しい食材を使った料理は南の料理が多く、北京は北であるため普段そんなに見かけることはありません。もしも珍しい食材を使った食べ物を中国で食べたいという人がいれば、王府井の屋台街へ行ってみましょう。面白いものに沢山出会えますよ。

北京の気候は春と秋が非常に短く、夏は湿度も高く猛暑になることが多く、冬は逆に乾燥し気温もマイナスになることがあります。7月と8月にはスコールが起こることも多く、華北地方の中では最も降水量が多い地域とされています。